高田和政建築設計室

インドネシア旅行記


早朝のborobudor、この仏教遺跡のまわりからコーランが聞こえてきます。

日本から一旦ジャカルタを経由して、家内の従兄弟家族とジョグジャカルタのhyattに滞在。今回の旅の目的はボルブドゥール遺跡を訪れる事でした。早朝4時にホテルの玄関に集合し、バンに揺られること1時間、まだ外は真っ暗です。受付をすませ、徒歩で向かいます。ちょうどムスリムのお祈りの時間であり、周りからはコーランが響いてきます。仏教の遺跡を訪ね、コーランが聞こえてくる。違和感はなく、豊かさを感じる。

息子の初めての海外旅行はインドネシア。ドラえもんの双六ゲームなんかでなんとなく分かりはじめた世界の広さ、そして宗教についてもできるだけ体感できる場所として選びました。彼にはコーランの美しい響きとイスラム教女性の姿が印象的だったようです。この国には現在も多くの宗教が存在しています。ムスリム、ヒンドゥー、プロテスタント、カトリック、大乗仏教のお坊さん。国教を決めないという事を国是にしており、ジャカルタ市内には様々な教会やモスクが隣接して立ちます。「寛容」とか「互いを認め合う」なんて大げさな感じではなく、単に隣人として生活しています。

ジャカルタに戻り市内観光する。発展著しい国らしい喧騒や臭いが少ない。人々は過度に主張する事なく、外国人に過剰な関心もよせない。ムスリムという集団は多民族が当たり前なのでそれが当たり前。異なる顔の集団が「お祈りをする」という習慣のもと集団として支え合うという思想をそこはかとなく感じました。

移動中の車内から街を眺めると、交差点で交通整理をすることを生業とするという人がいました。慢性的渋滞に悩まされるこの国で、特に渋滞する交差点を選び、笛を吹いて車を誘導する。万が一の確率でもらえるチップが彼の収入になります。道を渡るフリをして車を割り込ませるという仕事もあります。とても多い人口のため、今ある仕事だけでは皆まで行き渡りません。アイデアを凝らして自分で主張し、仕事として成立させるという個人の強さに感動をしました。この国の人々はとても美しく穏やかで、たくましい。